韓国に住む日本人母親の訴え

「韓国の歴史教育はこのように日本に憎悪心を抱かせそのため韓国で暮らす日本の血を引いた子どもたちは傷を受けています。」

韓国の男性と約30年前に結婚し4人の息子を育てた日本人母親から歴認研に送られてきた体験談を公開します。

                               西岡 力

           韓国に住む日本人母親の訴え

                        山形寛子

 私は韓国の男性と約30年前に結婚し4人の息子を育てた日本人主婦です。

 結婚直後の私はほとんど自虐史観に近いというか、情報に乏しく韓国で教えられている日本悪玉論をそのまま受け入れて生活していました。SNSの発達で約6年ほど前から明治維新から現在までの日韓近現代史を著名な歴史学者の先生方の講義を数えきれないくらい学びました。まさに砂地に水が染み込んでいくごとく多くのことを知りました。その時からやっと正しい歴史認識を持つことができたしだいです。

 韓国人の父親、日本人の母親を持つ私の息子たちの体験してきたことをここに少しばかり紹介しようと思います。

 主人の仕事の関係上、子どもたちを米国、パナマ、日本等で出産し、1999年の初めに一家全員で韓国に帰国しました。その当時、子どもたちは韓国語ができなかったので、海外で生活し韓国語のわからない子どもたちが学習する帰国子女のクラスに2年間通いました。そこで韓国語を習得すれば一般のクラスに移り他の生徒と一緒に勉強するというプログラムです。

 一般クラスの担任の先生は海外から帰国した子どもたちは韓国の歴史を知らないということでよりいっそう反日教育をしたというのです。長男が学校から帰ると「お母さん、今日も先生が日本の悪口を言っていたよ」とか「クラスの子が日本人は殺さないといけないと言いながら、僕に向かってこぶしをむけたよ」と言うのです。何かの授業でキンパブ(韓国式のり巻き)を持たせたらクラスの子がそれを地面に落とし踏みつけたこともありました。

 また長男が中学校になり学校から帰って来た時、手の甲が3センチくらい膨れ上がっていました。すぐに病院に行ってレントゲンを撮ってみると薬指につながる骨が完全に折れていました。病院で手術をして数日間入院しました。息子はそのときはケガの理由を話しませんでしたが、何年も後になってクラスの子とお母さんが日本人だということで喧嘩になって骨を折った、と打ち明けました。ケンカの相手も歯を折ったということですが学校の先生からも相手の子の母親からも何の連絡もなかったので、どこまで本当かはわかりません。

 4男が小学校6年生の時の参観日に参加したときの話ですが、その時の授業の内容が「自分が日帝時代の独立軍になった気持ちで手紙を書く」というテーマでした。当然周りは韓国人のお母さんたちで私一人が日本人だったのでその時の雰囲気はその場にはとてもいられない感じでした。

 うっすらと覚えているのですが、当時の息子の教科書に「日本の蛮行」というタイトルで日本兵が韓国人の首を持って笑っている写真があったという記憶があります。つい最近、朝鮮近現代史の専門家でいらっしゃる先生に聞いたところ「朝鮮独立運動家を日本軍が処刑する場面という写真だと思うが、実は調べたところ日本人ではなく中国人が馬賊を処刑した場面の写真を日本軍の蛮行として韓国の新聞や教科書が載せていた」ということでした。

 また日本もそうだと思いますが、学校から時々父兄に子どもたち関連の調査書等があり親のサインが必要なのですがどこも母親がほとんどサインをしますが4男は「お母さんがサインをしたら友達に何か言われるからお父さんの名前でサインをしてほしい」と頼まれたことがあります。

 これらは今から20年も前の私の家族の話です。私の後輩の在韓日本人のお母さんたちはこのような胸の痛い体験はしてほしくないという気持ちでいました。しかし、残念ながら今もなおそのようなことがあるのです。

 これはごく最近のことです。お父さんが韓国人、お母さんが日本人である小学校2年生の女の子の体験です。学校で授業の後、友達から「あなたのお母さんはあなたのお父さんに謝らないといけない」と言われ、その女の子は泣きながら家に帰ってきて、日本人のお母さんにそういわれたことを伝えました。

 韓国の歴史教科書の近現代史の内容は日本悪玉論一色と言っても過言ではありません。内容は侵略戦争をした、慰安婦強制動員、南京大虐殺、徴用工、酷いものです。映画やドラマも残虐無道な日本人が登場します。韓国の子どもたちも刷り込まれて行くのは当然です。両親のうち片方が日本人だとそれを隠したがるのも無理はないと思うほどです。

 幸い私の息子たちは1998年に1年間日本で暮らし、韓国に帰ってからも年に1度は私の実家に来て私の両親から愛され近所の人からもかわいがられ、実際の日本を体験して韓国の歴史観が間違っていると受け入れてくれていますが、韓国での学校生活は大変だったと思います。

 最後に4男が韓国の軍隊に入隊した時に私に話したことを紹介します。「お母さん軍隊で敵は北朝鮮なのにまるで日本が敵のような話をしている。ヒットラーと東条英機が同じだとされている」。

 韓国の歴史教育はこのように日本に憎悪心を抱かせそのため韓国で暮らす日本の血を引いた子どもたちは傷を受けています。私は韓国で身をもってそのことを体験してきただけに、いまだなお先人がこのように貶められていることに憤りを感じています。何とか日本国は、特に政府関係者は韓国に迎合するのではなく毅然とした態度で真剣に取り組んでいただきたいと思います。

 

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