李宇衍博士の慰安婦裁判判決に対する批判文

『反日種族主義』の筆者の一人である李宇衍博士が1月8日の判決当日にソウル地方裁判所を批判しました。
以下、李博士の主張を日本語訳にて掲載いたします。

 

      1月8日の慰安婦判決がでたらめである四つの理由
              李宇衍(反日銅像真実糾明共同対策委員会共同代表)

 

1.「反人道的不法行為に対しては主権免除が適用されない」というでたらめ

 判決は組織的な不法行為だと言った。一時的でなく長期間、偶発的でなく計画的、個人的でなく体系的な不法行為という意味だ。ところが、そのようなことがあったという証拠がない。一時的、偶発的、個人的な不法行為はあったかも知れない。今の性売買業の従事者らにもそういうことがありえるように。

 だが、主権免除を適用しないほどの日本政府や軍の組織的な慰安婦強制動員や慰安婦人権抑圧行為は証拠がない。唯一の証拠といえば元慰安婦の「軍人にむりやり連行された」という類の断片的な証言だが、彼女らの証言は変化が激しく、一貫性がなくて採用できない。そのような証言は戦後ことで、最初の証言は例えば「お父さんが私を売った」であった。

 慰安所内で暴力があったのだが、その主体は日本政府や軍でなく、事業主であった。これも今日の性売買業と同じだ。軍人が慰安婦を暴行すれば日本軍は軍人を処罰した。今日「お客」が慰安婦を殴れば警察が処罰するように、という話しだ。

 性売買業の特性上、コミュニケーションが重要なので、事業主や管理者には朝鮮人が多かった。これら事業主や管理者の暴力は日本政府の「組織的不法行為」でないだけでなく、日本政府を対象に韓国裁判所が審判する問題でもない。裁判をするには事業主や管理者を捜し出さなければならない。可能でもないが、という話しだ。

 

2.「1965年韓日協定の対象ではなかった」というでたらめ

 当時韓国と日本は日本軍慰安婦の存在を知っていた。だがそれを「犯罪」と認識しなかった。韓国では韓国戦争当時から「韓国軍慰安婦」が存在したし、「米軍慰安婦」、「連合軍慰安婦」が存在した。戦争という特殊状況で、貧しい女性らと、性を購入しようとする若者たちがいるという一般的な条件が結合して発生したそのような事案だっただけだ。そのために韓国政府は15年間の韓日国交正常化のための交渉過程で、ただ一度も慰安婦問題を提起しなかったし、韓日協定に猛烈に反対した学生と野党もその問題を提起していなかった。日本の場合、1991年元韓国人慰安婦金学順がカミングアウトをした以後から今まで、自分が日本軍慰安婦だったと明らかにした日本女性はただ一人もいない。性売買業に従事しただけであるためだ。

 

3.「2015年韓日慰安婦合意の対象ではなかった」というでたらめ

 まだ判決文を見られない状況だが、この間のやり方に照らして推量できる。要するに「強制・強要された慰安婦動員と性的奴隷生活は不法なのに、2015年合意ではその不法性が明示されなかったので不法行為にともなう損害賠償も成り立たないから、原告は損害賠償金を要求できる」という論理であろう。主権免除の例外だと主張するほどの不法性がなかったということ以外に、ここで話せるのは外交的約束の効力はその約束をした(行)政府だけでなく、立法府と司法府にも及ぶ。その拘束力は立法府と司法府にも及ぶという点だ。そうでなければどんな政府が他国政府を相手に外交的協約などの約束をするだろうか。現政府はまた「三権分立」云々するだろうが、それがたわごとである理由も同じだ。日本政府が再び韓国と政府間交渉、約束はしないといっても返す言葉がない状況だ。

 

4.ソウル中央地方裁判所は「司法自制」の原則を破った

 2015年韓日合意は韓国政府の統治行為である。政府の重大な統治行為に対しては裁判所が判決をしないことが司法自制の原則だ。韓国裁判所はその原則を破った。もちろん行政府が唆したのであるが。

 

 日本政府は2018年の戦時労働者(徴用工)問題とは違い、対象が企業でなく政府という点でより一層強硬に出るはずであり、決して譲歩しないだろう。選挙を控えて韓国の現政権はもう一度反日扇動に出ることも考えられる。韓日関係はどうなるだろうか。

 元慰安婦たちは早く現金を得るために日本大使館、領事館、文化院などの資産を差し押さえ、売却しようとするだろう。挺身隊対策協(正義連)や法定代理人は訴訟に参加しなかった元慰安婦(遺族)のために日本政府と協議することを推奨するかも知れない。明らかなのは2018年10月の最高裁の戦時労働者判決よりさらに深刻な問題が発生したという点だ。

 今年は一昨年判決を受けた戦時労働者が日本製鉄の財産を売却するだろう。日本政府を相手にした慰安婦裁判の確定判決も出た(主権免除を理由に1審に応じなかった日本政府が今になって2審に上告するはずがない)。今年の韓日関係は2018年より一層深刻な危機状況となり大揺れとなるだろう。2018年に「1965年以来最大の危機」と言ったが、それ以上の大きな危機が来るか心配だ。特に日本の経済的報復が問題だ。今すぐ韓国政府が出てきて解決しろと国民が要求しなければならない。私は慰安婦銅像撤去、水曜集会中断、正義連解体を要求する私たちの水曜集会を継続する。

 皆さまの関心と支援をお願いします。

 

                                        翻訳者:西岡 力