有馬哲夫早稲田大学教授への言論弾圧を許さない

       有馬哲夫早稲田大学教授への言論弾圧を許さない

 

日本でも学問の自由が脅かされている

 10月5日に日本の大学生が主軸となっている「Moving Beyond Hate」がインターネット請願サイト「change.org」に早稲田大社会学部の有馬哲夫教授の解任を求めるキャンペーン(「差別を煽り、歴史否定発言を繰り返す教授の解雇と再発防止を求めます。」)を立ち上げました。

 理由は有馬教授がTwitter上でヘイトスピーチを擁護したり、普段から慰安婦ヘイトや歴史否定発言を行なっているからだとのことです。「歴史否定は韓国人や中国人を攻撃する材料として用いられていることに加え、『慰安婦』ヘイトは性暴力の被害者を「嘘つき」呼ばわりする深刻なセクシズムでもあります」と主張し、有馬教授の解雇と同教授の講義中にも深刻な差別発言を行わなかったかどうか調査することを早稲田大学に要求しています。

 有馬教授は2021年7月に『「慰安婦」はみな合意契約していた』を出版しており、当研究会の『歴史認識問題研究』第9号でも寄稿されています。資料を用いて学術的に述べた意見を全体主義的な手法を用いて言論弾圧を行うことは民主国家では許されない行為です。

 

反日日本人の長年の嘘が若者を洗脳した

 「Moving Beyond Hate」とは反レイシズムNGOでインターンをしていた英国出身のトミー長谷川氏が中心となり、2019年に設立された学生団体です。構成員は10名程度で、学部生から修士課程の学生が運営していると説明されています。

 日本社会の差別にNOと言わない空気を突き破り、日本や世界から人種/民族・性・障がいなどに基づくあらゆる差別をなくすために、全く新しい反差別運動をつくっていくことを目標に掲げています。そのような理念を持つ団体が差別を助長し、全体主義に突き進む行動を取っていることに深い憂慮を感じざるを得ません。

 しかし、彼らが理想とは真逆の手法をとっている大きな要因は、慰安婦は日本軍に強制連行され、性奴隷にされたという嘘の言説に洗脳されたことを見落としてはなりません。当時は日本軍に管轄された公娼制度であり、慰安婦たちは性行為の報酬を貰っており、中には莫大な金額を受け取った慰安婦も確認されています。彼らはそのことを知らないのです。日本国内では既に明らかになっていますが、国際社会では未だに浸透していません。有馬教授の解雇を求めるキャンペーンに7千人以上の賛同が集まっているのは、英文も記載されているので海外からの賛同者が多いことが予想できます。反日日本人NGO団体が国連で長年にわたって嘘の歴史を広めたことがこの問題の根幹にあります。

 

有馬哲夫教授は差別を煽っているか

 「Moving Beyond Hate」は有馬教授を「深刻な差別発言、歴史否定発言」を行なっている人物と断じています。しかし、実際に有馬教授の発言を吟味すれば、一方的なヘイト条例を批判し、慰安婦に関する歴史的事実を指摘しているだけだと分かります。以下にその例を挙げます。

 上記のヘイトスピーチに関しては、有馬教授は日本人と韓国人双方が相手へのヘイトスピーチをしてはならない条例を作るべきだと主張しているだけで、ヘイトスピーチを擁護していないことが一目瞭然です。差別的な眼差しを向けているのは「Moving Beyond Hate」の人々です。

 

 上記の内容で有馬教授が指摘している「慰安婦は日本兵より恵まれていた」の発言は朝鮮人慰安婦は2年から半年の年季で帰国していたこと、チップを含め多額の収入を得ていてそれを親元に送金し、親は家や不動産を買っていたことを指しています。アメリカ軍の報告書によれば朝鮮人慰安婦の平均月収は300~1500円で、日本兵は兵士が5円、将校でも20~30円でした。この事実を踏まえずに「慰安婦ヘイト」や「歴史否定発言」と主張することはあまりにも早計です。慰安婦問題に対する無知が招いた偏狭的な有馬教授批判と言えます。

 

言論の弾圧には私たちが声を上げて指摘しましょう

 以上、説明しましたように有馬教授は差別的発言やヘイトスピーチを行っていません。慰安婦問題に関しては、「Moving Beyond Hate」の人々の勉強不足が原因と考えられます。有馬教授の主張に不満があるのであれば、詳細に資料を調査し、実名を出して学術的な反論を行うべきです。「ヘイト反対」を掲げながら群衆による個人の言論を弾圧することは全体主義以外の何物でもありません。

 10月7日に「早稲田大学有馬哲夫教授に対する特定団体による言論弾圧に抗議し、このような犯罪にたいする警察の速やかな対処を求め、このような犯罪の厳罰化のための法改正を求めましょう。」が「change.org」に展開されました。こちらのキャンペーンの内容を熟読して頂いた上で、今回の言論弾圧に反対の声を上げましょう。

 アメリカではラムザイヤー教授が学問の自由を侵害されました。韓国では柳錫春元教授が検察から起訴されました。日本は全体主義の横暴を許してはなりません。学問には学問で、言論には言論で臨むことが民主国家の基本です。「Moving Beyond Hate」のキャンペーンに賛同してしまった人々はこの点を反省するべきです。

                          (文責:長谷 亮介)