慰安婦報道と歴史の真実を歪める映画「標的」に警鐘を鳴らす

皆様

 西岡会長の完全勝訴で幕を閉じた慰安婦報道の裁判でしたが、植村氏側がまたも真実を歪曲しようとする動きを見せています。

 2021年3月24日に「FCCJ(公益社団法人 日本海外特派員協会)」が植村隆氏と西嶋真司氏の記者会見を開きました。その中で、西嶋氏は植村氏をモデルにした慰安婦報道事件をドキュメンタリー映画として作製し、上映することを述べました。

 映像はYouTubeで公開されており、西嶋氏曰く「真実の記事を書いたジャーナリストが(日本で)どの様に攻撃を受けて、彼がどのように対応し、立ち向かったのか」その人間を追ったドキュメンタリー(映像の45:10から)とのことです。

 西岡会長との裁判で「捏造記者」と認定された植村氏が「真実の記事を書いたジャーナリスト」として登場するのです。この時点で歴史を歪曲した映画であることが窺えます。映画タイトルは「標的」です。

 

    映画「標的」を宣伝する西嶋真司監督の映像(7:30頃に発表)

 

 西嶋氏はこの映画を全国の市民団体を中心とした自主上映すると説明しています。3月26日に福岡、4月10日に札幌、4月11日に小樽で上映開始とのことです。また、配給会社(グループ現代など)に協力を仰ぎ、全国の劇場での放映を計画していることも語っています。早ければ今年の夏に東京で公開できる予定とのことです。何本かの国際映画祭にもエントリーしており、結果が判明していないところもあるそうです。

 これまで当研究会のHPでも、植村氏が如何に事実を歪曲した記事を書いたかを説明してまいりました。裁判所でも植村氏の記事を捏造と判断し、植村氏側の主張に論理性が無いことを判決文で明記しています。

 しかし、植村氏と彼を支持する人々は不都合な真実から目を逸らし、歴史の真実を今もなお歪曲しようとしています。なぜ正々堂々と西岡会長と言論で議論しないのでしょうか。西岡会長から既に論破されている主張を繰り返すだけで、自分たちの過ちから目を背き続ける行為は言論人、文化人として正しい姿なのでしょうか。

 同映像の中でも植村氏は真実を話していません。自身の捏造記事が原因で世界に「日本軍が朝鮮半島の女性たちを強制連行させた」という虚構を広めた責任から逃れるために「被害者が声を上げ始めたからだ」と言っています(34:15から)。

 しかし、植村氏の記事が掲載されるまで、強制連行の話は「加害者」の証言しか存在しなかったと西岡会長は指摘しています(『WiLL』2021年5月号、p.32)。軍の命令書に基づき、「女子挺身隊」の名で朝鮮人女性を強制連行したという吉田清治氏の証言です。「強制連行された」という「被害者」の証言が世に出ることになったのは、植村記者の捏造記事が朝日新聞で出てからです。植村氏が取材した金学順氏は「養父にキーセンで売られた」としか言っておらず、「日本軍に強制連行された」という内容は話していませんでした。

 さらに、植村氏は吉田清治氏の証言が虚偽であったことが現在判明していることに一切触れませんでした(35:25から)。会見には多くの外国人が参加しているようで、植村氏は不都合な事実を隠したまま慰安婦報道の経緯を説明しました。この点を見ても、彼が「真実の記事を書いたジャーナリスト」として相応しくないことが分かります。

 

 映画「標的」は歴史の真実を覆い隠し、「捏造記事」を書いたと司法に認められた記者にとって都合の良い映像作品になることを危惧しております。

 

 

※こちらも是非ご視聴下さい

慰安婦報道の本質を説く西岡会長の映像
⇒当時の朝鮮半島における身売りの実態を解説しております(1:33から)

 

                          (文責者:長谷 亮介)