「半島労務管理ニ付テ」は1943年6月7日に佐渡鉱業所を会場として、東京鉱山監督局などが全国の朝鮮人労働者を雇用している鉱山の労務担当者らを集めて開催した「朝鮮人労務者管理協議会」に佐渡鉱業所が提出した報告書だ。『戦時下朝鮮人中国人連合軍捕虜強制連行資料集 Ⅱ朝鮮人強制連行(文書編)』(長澤秀編/解説、緑蔭書房、1992年)に収録されいる写真から活字にした。
1983年に長澤秀氏が『在日朝鮮人史研究』(在日朝鮮人運動史研究会編、エバーグリーン出版部)12号で最初に活字にして公表し、研究者らが広く利用してきた。長澤氏は栖戸静雄という人物に世話になったとしているが、栖戸静雄がどのような人物なのかは明らかにしていない。写真版では手書きの書き込みがあるのでこの文書は協議会に参加した誰がが持っていた者と思われる。
佐渡鉱業所が作成したものだから、平井栄一『佐渡鉱山史』の記述と重なるところが多い。ただ、平井本にはあった、1943年6月以降の状況は当然ながら書かれていない。
この史料で明らかになったのは1940年から42年にかけて6回、すべて募集形式で合計朝鮮人労働者の移入が行われたことだ。1940年2月98人、同5月248人、同12月300人、1941年6月153人、同10月127人、1942年3月79人、合計1,005人だ。契約期間は1940年の3回の募集では3年、41年から42年の3回の募集では2年だったこともわかる。
421人が様々な理由で佐渡鉱山を離れており43年5月末現在で584人の朝鮮人労働者が残っていた。残留率は58%だ。
離れた理由も整理されている。死亡10人、逃走148人、公傷送還6人、私傷送還30人、不良送還25人、一時帰還72人、転出130人だ。逃走が約15%(148名)と一番多い。ただ、一部でいわれているように逃走が多いことが強制労働の証拠にはならない。逃走の一番の大きな原因は、より待遇の良い職場に移ることだった。内地では若い男性が徴兵で職場を離れたので賃金が高騰しており、ブローカーが朝鮮人労働者の引き抜きを行っていた。
佐渡から逃走しようとして逮捕された朝鮮人労働者の記録が残っている。それを見ると、逃亡のために同僚や日本人相手に逃走援助のための金銭を支払っていた。その中には75円という大金を渡している事件も確認できる(『特高月報』1943年2月分、105頁)。当時の朝鮮人労働者は低額ではない給料を貰っていたことの証明だ。
次に注目したいのは不良送還25人だ。つまり、きちんと働かない者は朝鮮に帰したのだ。強制労働ならそのようなことはしないはずだ。内地で働きたい者にとって「帰還」はある意味の制裁だったのではないか。
転出は1943年になって金採掘が停止して戦争物資である銅採掘だけを行うようになり、労働者が余ったため、埼玉県などの工事現場に朝鮮人労働者を送ったものだ。
注目すべきは、平均と最高、最低の月収が明らかにされていることだ。1943年4月の月給、平均83.88円、最高169.95円(稼働28日)、最低4.18円(稼働1日)、5月の月給平均80.56円、最高221.03円(稼働28日)、最低6.75円(稼働2日)だ。出来高払いで賃金が計算されていたので最高と最低ではこれほど差が出るが、当時の東京の公立小学校教員の初任給が50から60円だったから、かなり良い賃金だったことがわかる。
以下、「半島労務管理ニ付テ」の全文を記載する。
原本は縦書きだが、ここでは横書きに直した。旧漢字は全て新漢字に変換したが、変換できないものはそのまま記載した。また、文章中の□は判読が出来なかった文字を表している。
※下の青文字をクリックすることで全文のダウンロードが可能です。
「半島労務管理ニ付テ」全文
佐渡鉱業所 半島労務管理ニ付テ
東鉱部 第八五三号
昭和一八年六月七日
東京鉱山監督局
大日本産業報国会長 水谷良一
東京地方鉱山部会
鉱業権者
鉱山 殿
鉱業代理人
朝鮮人労務管理研究協議会開催要綱
今般標記研究協議会ヲ別記要綱ニ依リ開催致スコトト相成侯ニ付テハ貴山ニ於テモ本趣旨ニ御賛同ノ上適任者 (原則トシテ労務組当者又ハ関係技術係員一名又ハ二名)参加セシメラルル様致度ニ付来ル六月十五日迄ニ参加者ノ職氏名左記ニ依リ報告相成度此段及案内侯
記
朝鮮人労務管理研究協議会開催要綱
一、開催期日 六月二十日前後二日間 (確定次第追報ス)
二、会 場 佐渡鉱山(新潟県佐渡郡相川町)
三、趣 旨
半島人労務者ノ増加ニ伴ヒ之ガ労務管理ノ如何ハ生産ニ及ボス影響極メテ大ナルモノ有之ニ鑑ミ茲ニ朝鮮人ノ労務管理研究協議会ヲ開催シ其ノ万全ヲ期セントス
四、研究協議事項
(一) 朝鮮人労務者ノ取扱ニ付テ(一般的取扱制度)
(二) 朝鮮人労務者ノ教育訓練方法及其ノ状況ニ付テ
(三) 朝鮮人労務者雇用(移駐)後ニ於ケル稼働状況(能率、出勤)並ニ動向ニ
付テ
(四) 賃金支払及計算ノ方法ニ付テ
(五) 朝鮮人労務者ノ福利厚生施設ニ付テ(宿舎ノ配置、設備並ニ付近環境、衛
生、慰安娯楽設備等)
(六) 朝鮮人逃亡及離散ノ真因並ニ之ガ防止対策ニ付テ
(七) 給与規正(食糧等)ニ関スル問題及之ガ解決方法ニ付テ
(八) 契約期間更新ノ有効方策
(九) 其ノ他右ニ関連スル希望事項等ニ付テ
五、渡鉱山ニ於ケル朝鮮人労務者管理状況視察
六、参加者原則トシテ労務担当者又ハ関係技術係員 一名又ハ二名
七、経費
(一) 会場費ハ当鉱山部会ニ於テ負担ス
(二) 参加者ノ旅費、宿泊費等ハ各鉱山ニ於テ負担スルモノトス
八、其ノ他
(一) 参加者ハ開催第一日午前八時マデ佐渡鉱山事務所ニ集合ノコト
便船時刻 新潟港 佐渡夷 新潟
九、一五発 一二、〇〇着 発五、三〇 八、一五着
一六、四五発 一九、三〇着 発一三、〇〇 一五、四五着
(二) 参加者ハ研究協議事項並ニ之レニ意見及其ノ他ノ資料三部宛六月十五日迄当
局宛提出ノコト
(三) 宿泊ハ佐渡鉱山指定ノ旅館ニ依ルコト
(四) 研究協議会日程(予定)
自午前八時
第一日 視 察
至午後四時
自午前八時
第二日 研究協議
至午後二時
佐渡鉱業所半島労務管理ニ付テ
一、管理方針
イ 一般的取扱方
移入当時ノ政府方針ニ従ヒ内鮮無差別取扱方針ナルモ民族性ヨリシテ常ニ可成リ引締メテ行ク要アリ、全国的労務配置ニ付テモ量的ニハ行ク所迄行キタルヤノ観アリ、今後ハ質的向上ニ全力ヲ注ギ能率増進ヲ図ル要アルベシ特ニ半島労務者ニ付テハ半島人ニ対スル徴兵制度ノ施行、義務教育ノ実施、半島内ニ於ケル愛国班(隣組)ノ活躍等アリテ、内地移入者ノ訓育ニ付テ放置セバ半島在住ノ者ヨリモ後レル虞アリ、独リ従業員ノミナラズソノ家族ニ対シテモ真ニ日本人タルノ訓育ヲナス要アリ
ロ 待遇
内地人ト同様ナルモ寮、社宅等ニ付キ充分ナル施設ヲナス反面「与ヘルモノハ与へ締メル所ハ締メル」ノ行キ方ヲ以テ之ニ当リ特ニ勤務状況、性行等不良ナル者ニ対シテハ相当厳重ナル態度ニテ臨ミ賞罰ヲ明ニスル事卜致居ル
ハ 逃亡防止
(一)逃亡原因
1. 自由放縦且浮動性アル性格ニヨル為
2.附和雷同性ニヨリ計画的逃亡者ニ引ヅラレル為
3.渡来前ヨリノ計画ニヨルモノ
(二)防止意見
1.官辺、事業主協力徹底的取締ノ強化
2.朝鮮現地ノ近況(内地ノミ戦時生活ニ非ズ)ヲ充分認識セシメル事
3.逃亡仲介者ヲ厳罰ニ附スル事
4. 半島労務者ニ対スル世人ノ安直ナル同情心ハ禁物ニテ世人ノ認識ヲ高メル事
5.浮浪半島人ノ使用禁止フ厳行セシメル事
二、管理ノ現況
イ 移入数及移入後ノ減員実状(別表第一表参照)
ロ 収容状況及稼働状況(同 第二表参照)
ハ 職種別人員(内地人トノ比率)(同 第三表参照)
ニ 貯金及送金状況(同 第四表参照)
ホ 訓 育
移入時ハ輔導学級(上中下ノ三学級ニ分チ上級ハ国民学校四年修了程度以上ノ国語理解力アル者、中級ハ少々国語ヲ理解スル者、初級ハ全然国語ヲ理解シ得ザル者トス)ヲ設ケ三ヶ月間国語教育ニ重点ヲ置キ併セテ規律訓練、礼儀作法等内地人生活ヘノ指導ニ努ムル外該期間中屢々講習会ヲ開催シ保安意識ノ徹底ヲ計ル外、就業前係員ヨリ種々操業上ノ注意ヲ与へ国民体操等ヲ指導ス
尚右ノ外悪習者ヲ一定場所(金剛塾)ニ収容シ特別訓育フ施ス
現在ハ各々収容個所別ニ教練ヲ実施シ規律訓練ニ資ス
三、賃金支払及計算ノ方法
イ 定 メ 方
半島労務者中大部分ヲ占ムル坑内夫ニ付テハ内地人労務者同様年齢経験等考慮シ業務ノ種類及難易ニ依リ予メ査定セル請負単価ニ依リ其ノ稼高ニ応ジ支給、極ク少数ノ坑外夫ニ付テハ定額給ヲ支給ス
ロ 支 払
賃金ハ月額ヲ以テ締切リ採鉱関係ハ翌月十日、其他ハ翌月六日ニ支払フ(内地人同様)
ハ 稼働奨励方法
1. 精勤賞与 一ヶ月間ノ稼働成績ニ応ジ一日ニ付左ノ通リ支給ス
2.米価補給 扶養家族ノ多寡及稼働日数ニ応ジ一日ニ付キ左ノ通リ支給
無又ハ三人以下 四人以上 六人以上
男 十銭 二十銭 三十銭
女(十六歳未満ノ男) 五銭 十 銭 十五践
3.毎年六月及十二月ノ二回実績ニ応ジ勤労賞与ヲ支給ス
4.随時出勤競争ヲ実施シ、優勝班ハ適当表彰ヲ行フ
5.勤怠簿ヲ作成シ怠慢欠稼者ニ対スル出稼督励等
6.一週間以上ノ長期欠稼者、出欠不労ノモノハ賃金支払日ニ労務、健保、
現場、医局係員臨席ノ下ニ本人ヲ呼出シ懇談、訓育ヲナス
四、福利厚生施設ノ概要
イ 生活補助
家族持労務者ニハ社宅ノ無料貸与、共同浴場施設、米、味噌、醤油、其他生活必需品ノ廉価配給(直営ノ購買会)及家族傷病ノ場合ノ診療(直営ノ医局)等ヲ実施
単身者ハ寄宿舎(相愛寮)三ヶ所ニ収容シ、舎費ハ徴収セズ
食事ハ内地人同様ノ調理ニシテ食費ハ一日五十銭(実費トノ差額ハ会社負担)寝具ハ使用料一ヶ月一組五十銭徴収シテ会社ニテ貸与、光熱費、浴場費ハ会社負担其他作業用品及衣服履物等日用品ノ購入払下等ニ付テハ前記購買会ヲ通ジ廉価ニ行フ、尚右寄宿労務者ニ対スル炊事ハ共同炊事場(営養配給所)ニ於テ之ヲ行ヒ蔬菜類等不足ノ折柄、之ガ補給ニ付テハ会社直轄農園ヲ経営シ蔬菜豚肉果実等ノ補給ヲナス
ロ 衛 生
半島人特有ノ不潔ノ悪習ヲ是正スル為ニ種々ノ施設ノ完備ヲ図ルハ勿論、機会アル毎ニ衛生講話、清掃作業ヲ実施シ衛生観念ノ普及二努ム
尚常設保安委員会ノ活動ニヨリ一般保健観念ノ普及向上ヲ図リ厚生体操ノ励行、太陽灯浴射励行、春秋二期大掃除ノ実施ノ外適時清掃実施、各種予防注射ノ実施等積極消極両面ニ於テ保健向上ニ資ス
ハ 協和会(産業報国会)
全従業員ヲ以テ組織セル協和会ニ入会セシメ従業員ノ親和、修養、給済、境遇改善、能率並福祉増進等ヲ図ル協和会ハ随時映画会講演会、遠足会、運動会(本年度ヨリ体錬会トス)其他祭典催物ヲ開催シ尚各寄宿舎ニハ娯楽室ヲ設ケ雑誌、朝鮮将棋、蓄音機、ラジオ等ヲ設付ケ慰安娯楽卜趣味ノ向上ニ努ムル外各種ノ救済事業ヲ営ム
ニ 其 他
勤続三ヶ月以上ニ及ビタル時ハ団体生命保険ニ加入セシメ各人在籍中ノ保険料ハ一切会社負担シ万一不幸アリタル場合保険金三百円ヲ増呈ス、災害ニ対スル扶助、退職ノ場合ノ給与関係等ニツキ内鮮区別ナシ
五、給与規正(食糧等)ニ関スル問題
移入当時ハ一人一日一升程度ヲ普通トシ居リタルモ漸次減食セシメ特ニ配給米実施後ハ盛切リ飯トナシ現在ハ配給米ノ特ニ不足ヲ来タセル場合ハ甘藷、大根、乾麺等ノ混食ニテ間ニ合ハセ居ル然シ乍ラ一般商売ヨリノ個人買ガ極度ニ窮屈トナリ来レル今日今少シ配給量増量ノ要アルベク特ニ新規移入者ニ対シテハ特ニソノ要アルベシ
六、契約期間更改ノ有効方策
定着指導ニ関スル当所ノ方針ハ期間満了者ニ就キ予メ定着就労指導会ヲ開催シ、各個ノ時局認識ヲ深メ定着就労ノ国家的必要性ヲ充分了得セシメ兎モ角全員継続就労ノ事トシ(然ラザレバ、半鳥人特有ノ附和雷同性ニアリ成□カシカルベシ)爾後各個ノ朝鮮現地家情柄、病弱者等帰鮮若ハ一時帰鮮不得巳ル者ニ対シテハ朝鮮現地官辺並ニ地許警察署ト打合ノ上適時送還ノ事ト致居ル
尚継続就労手続終了者ニ対シテハ適当時期ニ各個ニ個人表彰状ト相当ノ奨肋金ヲ授与シ継続就労ヲ奨励シ居ルモ相当ノ効果アリト認メラル。
第一表 移入数及減員数 五月末日現在
※第一表が見えにくい場合はこちらをクリックしてください。
第二表 宿舎別及稼働率 五月末現在
註 ()内ハ坑外夫ノ稼働率、稼働率ハ逃亡、一時帰鮮ヲ除ケル実員ノ稼働
状況ヲ示ス 現在員欄中上記セルハ在籍ヲ示シ本記セルハ逃亡、一時帰
鮮ヲ除ケル実在人員ヲ示ス
第三表 職 種 別 五月末現在
※第三表が見えにくい場合はこちらをクリックしてください。
第四表 賃金、貯金、送金状況(昭和十八年)
半島労務管理研究協議会日程
(一)二十三日視察
午前六時半 宿舎前二集合
″七時 本部事務所二集合(案内佐渡労務課員)
″八時 入 坑
″十時 出坑―第二相愛寮(外部)―第四相愛寮(外部)―共同炊事場―
第一相愛寮(内外部)―協和会館
″十一時半 協和会館ニテ昼食(各宿泊旅館ヨリ持届)
昼食後約一時間佐渡鉱業所現況二付キ説明
右終了後
午後一時半頃協和会館出発
選鉱場(選鉱課員案内)―本部事務所―正門―大山祇神社―第二
相愛寮(外部)―農隠―山ノ神社宅―人間見学ノ上午後四時頃帰
宿ノ予定
夕食各自宿舎ニテ後おけさ踊り見物(佐渡鉱業所案内)
(二)二十四日研究会
午前六時半 朝礼見学(六時二五分正門参集)
″七時 朝食(各宿泊旅館ニテ)
″八時 本部事務所ニ集合、山ノ神集合所ニ於テ各班毎ニ研究懇談会
″十一時半 昼食(各宿泊旅館ヨリ持届)
午後○時半ヨリ六時迄、各班毎ノ研究ノ報告及総合研究会
(三)二十五日総説 七時ヨリ九時迄
以 上
半島人労務管理研究協議会議料
一、労務管理一般
1. 性格二付テ
1. 半島人一般性格ノ把握
2.出身地別考察
3.教育程度ノ問題(国語ノ理解)
4.年齢的考察
5.家族持、独身者(既婚、未婚)別考察
2.数的限界
1. 受入鉱山ノ環境
2.作業現場ニ於ケル限界(坑内、坑外、□練□導)
3.技能上ニ於ケル質的数的限界
3.心的、物的処遇上ノ一般問題
内鮮人間ノ処遇(区別処遇 同一処遇)
二、教育訓練
1. 指導者
1. 指導者総説
イ 内地人、朝鮮人指導者ノ適否及比率
ロ 指導者素質
指導者級
指導者ノ性格
指導者ノ経歴
2.指導者ニ対スル教育訓練方策
2 方 策
1. 精神的
イ 皇民化
皇国勤労観ノ確立
ロ 規律確立強化
団体訓練
服従心ノ涵養
ハ 情操ノ陶冶
趣味ノ指導
趣味ノ普及
2.技術的
イ 準備教育
ロ 就労訓練
3.方 式
1.生活訓練
イ 寮訓練
日課制定
各行事ノ規定
ロ 経済訓練
予算生活
貯蓄、送金
ハ 衛生訓練
2.作業訓練
イ 能率訓練
ロ 安全訓練
3.集団練成
4.方 法
1.日常生活ヲ通ジテ
2.作業ヲ通ジテ
3.懇 談 会
4.講 演 会
三、稼働率向上方策
1.出勤率向上策
1.意識ノ昂揚
2.団体出勤
イ 合宿前庭ニ於ケル集合
ロ 一定地ニ於ケル集合
3.化病者ノ防止
イ 徹底的究明
ロ 食事ノ制限
ハ 前夜出勤調査
2.能率向上方策
1.部隊組織ノ編成
2.作業ノ基礎訓練
イ 繰込前訓練
ロ 作業前訓練
3.作業効果顕示方法
イ 精神的奨励
ロ 単純ナル請負賃金制
四、賃金問題
1.賃金及計算
1.定額賃金制及請負賃金制
2.最高賃金額ノ限度
総額制限徹廃ノ場合
3.実物給与ノ問題
名目賃金ト実物給与補給金等トノ釣合
2.支払方法
1.現金本人渡ノ限度
小遣、送金トノ関係
2.貯蓄心ノ涵養方策
イ 貯蓄額番附表作成
ロ 貯蓄奨励金附与
3.支給時期
4.分割払制
5.必要払制
五、福利厚生施設
1.宿舎ノ配置
1.出身地別
2.移入期別
3.年齢別
4.妻帯ノ有無別
2.設 備
1.必須設備
2.福利設備
3.厚生設備
4.慰安設備
3.衛 生
1.半島人特有ノ疾病
2.周囲ノ清掃
3.入浴ノ内鮮混浴ノ適否
4.環境整備
イ 屋内整備
清潔整頓
情操陶冶ノ工夫
其ノ他
ロ 疏菜園ノ指導
家畜類ノ飼養(鶏、豚、小鳥等)
宿舎周囲ノ緑化
5.性欲問題
イ 実施鉱山ノ成果
ロ 結論――方策
六、逃亡問題
1.原因究明
2.予防対策
3.逃亡者二対スル処置
七、給養問題
1.食 糧
量ノ限界
イ 最高最低
ロ 混食ノ種類及割合
2.副食物
1.種 類
2.主食糧トノ関係
3.嗜好品(間食)
4.飯場制度
1.賄係ノ内地人
半島人ノ適否
八、契約期間ノ更新
1.勧奨ノ時期及方法
2.継続手当等ノ支給ノ可否